» 2009 » 4 月のブログ記事
米国の民間人権擁護団体「北朝鮮人権委員会」は29日、「売られる生命」と題する北朝鮮女性の人身売買の実態を明らかにした報告書を発表した。同報告書は実際に結婚や売春を強制された北朝鮮女性58人からの聞き取り調査をもとに中国、北朝鮮両政府の人権抑圧を非難している。
リチャード・アレン元大統領補佐官とスティーブン・ソラーズ元下院議員が共同委員長を務める「北朝鮮人権委員会」は、元連邦議員や政府高官、学者らで構成する。同報告書はまず、専門職員たちがこの2年ほどに中国・東北部の吉林省と黒竜江省で実施した北朝鮮出身の女性たちへの調査の内容を明らかにした。
それによると、(1)北朝鮮女性たちは本国での貧困や飢餓のために中国の吉林省と黒竜江省に出稼ぎのつもりで入り、朝鮮族の中国人のブローカーに強制的な売春や結婚へと人身売買されたというケースが大多数(2)商業結婚の相手は中国人の大幅に年上の男性や身体障害の男性が多く、代金は500ドルから1500ドルの場合がほとんど(3)密入国してきた北朝鮮人は逮捕された後、本国へ強制送還する場合が多く、送還後は北朝鮮できわめて過酷な懲罰を受ける-という。
同委員会は報告書発表の記者会見で北朝鮮政府から残酷な措置を受け、現在は韓国に定住した脱北者女性2人を紹介し証言させた。その一人のバン・ミスンさんは「北朝鮮で夫が死に、生計が立てられず、2004年に中国へ逃げて、ずっと年長の身体障害の中国人男性の妻として585ドルで売られた。その後、中国当局に拘束され、北朝鮮に送還され、特別の収容所に入れられてものすごい迫害にあった」と述べた。
台湾衛生署(衛生省)は29日、ジュネーブで来月18日に開かれる世界保健機関(WHO)年次総会へのオブザーバー参加が決まったと発表した。参加する際の名称は、五輪参加にも使用している「中華台北」となった。台湾が1971年に国連を脱退してから、国連機関の会合に参加するのは初めて。
台湾は97年から年次総会参加を申請してきた。日本や米国はオブザーバー参加を支持してきたが、中国は「一つの中国」を堅持する立場から反対した。しかし、昨年5月に発足した台湾の馬英九政権が対中融和政策を進めており、中国も柔軟姿勢に転じた。
03年に新型肺炎「SARS」がまん延した際、WHOに加盟していない台湾は情報入手の遅れから、死者が70人を超えた。新型インフルエンザ(豚インフルエンザ)の感染が拡大する中でオブザーバー参加が決まり、世界の感染症対策へのアクセスが容易になった。
馬英九総統は29日、「中国大陸当局が善意を示した。胡錦濤氏(中国国家主席)による昨年末の談話でも、その形跡を見ることができる」と述べ、中国に対して謝意を示した。
年次総会へのオブザーバー参加は過去にパレスチナ自治区など6例あるが、年ごとにWHOから招請を受けて初めて参加できる。中台関係が不安定になった場合、中国が再度、台湾の参加に難色を示す可能性もある。
馬総統は参加名義について「中華民国」「台湾」「中華台北」の順に希望を挙げていた。最近まで中台間の協議が続けられていたが、「中華台北」で折り合いがついた。
一方、新華社電によると、中国衛生省の毛群安報道官は29日、「(決定は)我々の台湾同胞に対する善意と両岸(中台)関係の平和的発展に向けた誠意を体現したものだ」とする談話を発表した