夫の暴力(ドメスティック・バイオレンス=DV)から逃れて、住民票を異動しないまま移り住んできたDV被害者に対し、東京都中野区は4月下旬から、定額給付金を支給することを決めた。

 住民票が残る自治体も夫と被害者など家族全員分を支給するため、二重給付となる。国の規定に反するが、同区は、「生活支援という給付金事業の趣旨には沿う」と異例の判断をした。

 給付金は、住民登録した世帯ごとに支給する規定で、夫に居場所を知られないよう住民登録していないDV被害者は受け取れない。救済策として、自治体の一部には、独自財源などから給付金相当額を支払う動きも出ている。

 ただ、独自財源であっても税金による二重払いという意味では同じ。ネットカフェ難民やホームレスへの給付問題に続き、住民登録を支給の前提とした制度の不備が浮かび上がったが、中野区は、給付金の趣旨にこだわって、国に異議を唱えた格好だ。

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